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2024.12.01 お知らせ

年収の壁 178万円の壁が発生?




2024年11月29日、衆議院本会議の所信表明演説にて

石破首相は年収103万円の壁の引上げを明言しました。

パートやアルバイトの働き方や

企業の労務管理に関係の深い「年収の壁」。

壁の引き上げによってどのような

影響があるのでしょうか。

この記事では、2024年11月時点での年収の壁について

わかりやすく解説します。



~Contents~

1.「年収の壁」とは
2.年収の壁問題とは
3.178万円の壁発生?
4.178万円の壁 企業への影響と課題
5.まとめ



1.「年収の壁」とは

年収とは、1年間の収入のことです。

ボーナスを含み、税金や社会保険料等が給与から天引きされる前の金額です。

(通勤費等含まない項目もあります。)

 

その年収がぶつかるとは、税金と社会保険(健康保険と年金)に関する壁のことです。

(図の中の「夫」と「妻」は置き換えて見ることもできます。)



(日本商工会議所HPより)

 

年収がそれぞれの「壁」を超えると、自分で税金や社会保険料を支払うこととなり、

手取りの減少に繋がる場合があります。

また、配偶者がいる場合には配偶者の所得税の控除にも影響する場合があります。

厚生労働省では、年収の壁と本人や世帯に与える影響について下記のよう説明しています。


(厚生労働省『年収の壁について知ろう』より)

 
 

2.年収の壁問題とは

パートやアルバイト等で働く際、自分や世帯の手取り金額を減らさないために

壁を意識した働き控えを選択する方も少なくありません。

例えば、働く時間を調整して年収が壁を超えないよう調整することがあります。

働き控えは、企業の労務管理にも影響します。

人手不足の続く現在、働き控えによって減少する労働力の確保は難しい問題です。

 

 

3.178万円の壁発生?


11月に衆議院議員総選挙が行われ、国民民主党が大きく議席を伸ばしました。

国民民主党が公約として掲げていたのが「国民の手取りを増やす」ことです。

その手段の一つが、年収の壁のうち103万円の壁を178万円に引きあげること。

実現すると、178万円まで稼いでも所得税が発生しない事になります。

 
因みに、なぜ178万円なのでしょうか。

国民民主党のHPによると、

1995年からの最低賃金上昇率 1.73倍に基づくとされています。

 

壁が103万円から178万円に引き上げられると

働き控えの減少に効果がありそうですね。世帯の収入も増えそうです。

企業でも人手不足の解消に役立ちそうです。



ただ、178万円までには、他にも年収の壁があることにも注目です。

106万円、130万円の壁である社会保険への加入は、

傷病手当金や出産手当金がもらえる健康保険や、将来の年金額を増やせる厚生年金への加入です。

受けられるメリットがある一方、保険料の支払いも発生します。

保険料の発生を考慮して社会保険の壁を超えない働き方を選択する人も少なくないと思います。

一方、この機会に年収を大幅に増やし、壁に捉われない働き方にキャリアアップするのもいいですね。




4.178万円の壁 企業への影響と課題

 壁の引き上げによる企業の課題は、働き控えが減ることによって増加する人件費の確保です。

年収103万円で働いているパートやアルバイトが年収178万円で働くこととなった場合、

支払う賃金額が増えます。そして社会保険料の負担が発生します。雇用保険の加入も必要になるでしょう。

 
ご参考までに、社会保険料の金額はこちらで確認できます。

 

★都道府県別保険料表(協会けんぽ)

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/


 
年収の壁に関する企業への支援として、2023年10月より

国による年収の壁・支援強化パッケージがスタートしました。

支援の一つとしてキャリアアップ助成金「社会保険適用時処遇改善コース」が新設され、

2023年10月以降、年収106万円を超えて働くなどして

新たに社会保険適用となった労働者の収入を増加する取組を行った企業に助成されます。

まずはこのような支援を活用しながら、企業内の体制を整えていくのもいいと思います。





5.まとめ


103万円の壁の引き上げ幅はまだ決まっていません。

今後の議論の行方に注目です。

また、国の政策では社会保険の壁は撤廃される方向で進んでいます。

企業には賃金の引き上げも求められています。

負担ばかりが増えるイメージですが、違う見方もできます。

この機会に企業内の現状を点検し、

職場環境を整える、新しい賃金制度を導入する、業務のDX化を進める...etc...

企業の成長を続けていくために、人件費=投資と課題を前向きに捉えて

経営に活かしていきましょう。



<参考>

厚生労働省『年収の壁について知ろう』

https://www.mhlw.go.jp/content/001265287.pdf


 

政府広報オンライン「「年収の壁」対策がスタート!パートやアルバイトはどうなる?」

https://www.gov-online.go.jp/article/202312/entry-5288.html#secondSection
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